蓮の花を正面に彫刻した、インド産M13のデザイン墓石。能美市吉原町地域墓地
石川県一円にてお墓のお仕事をさせていただいております、石のや石材の代表取締役、松上 浩幸です。能美市吉原町地域墓地にて、蓮の花を正面に彫刻した、インド産M13のデザイン墓石を建立させていただきましたのでご紹介いたします。
能美市吉原町 地域墓地 インド産M13
今回は、私の中学生時代の同級生からお墓の建立を相談いただきました。ご両親様が立て続けに亡くなり、「あまり大きくなくてもいいけれど、いいお墓を建ててあげたい」とご希望でした。
能美市の地域墓地まで現地確認に向かい、墓地の採寸をするなどして、展示場で色々なお墓をご覧いただいてお墓のご提案をいたしました。能美市は当社のある小松市と隣接していて車で30分もかからないので、たびたびお仕事もいただいています。
完成したお墓です。展示場にあったデザイン墓石「カーサメモリア」を気に入られたので、そこからさらに「こんな風にしたい」というご希望を採り入れてアレンジしました。インド産のM13という濃いグレー系の御影石を使用しました。落ち着いた色合いが重厚感も与えています。
ご希望で、棹石の正面にはご家名を入れず、代わりに蝋燭線香立の奥にご家名を彫刻しています。ご家名もお念仏等も入れないことになりましたが、何も入れないのは…というお気持ちもあり、お花を彫刻することになりました。
花の種類は色々悩まれた結果、手を合わせるお墓にふさわしい、蓮の花を彫刻しました。棹石中央ではなく少し下の方に配置して、真ん中の花の茎を伸ばしたいというご希望で、デザインをアレンジしてご提案しています。
棹石の角は大きなアール加工をしています。インド産のM13は硬くて品質もよく、当社では最近人気のある石です。近付いて見ると石目もはっきりしています。同じインド産のアーバングレーに比べると色合いが濃くシックな印象です。
花立、線香蝋燭立です。線香蝋燭立の奥の印の場所に、ご家名を彫刻して白色を入れています。もともと気に入られていたカーサメモリアのものはお墓に対して大きかったので、ちょうど良いサイズになるようアレンジしました。また、雨や風でもできるだけ火が消えないように、笠付きをご提案して採用いただきました。
蝋燭立部分は手前に引き出すことができ、お掃除の際も楽です。また、背の高いお線香をお持ちになっても対応できます。
花立は角を面取りして、面取り部分を磨かずに仕上げています。磨かない部分は白っぽくなるので、コントラストが生まれてデザイン性を高めます。前面はご家紋です。
納骨室の入り口部分です。納骨の際は、香炉の下の拝石を取り外して行います。納骨室は総御影石造りです。大切なご遺骨を納める場所なので、見た目もきれいで丈夫な御影石の納骨室をご希望でした。中には、湿気が溜まらないよう乾燥砂を入れています。
墓誌です。棹石の丸みのあるデザインにあわせて仕上げました。
背面は建立年月を彫刻しています。全面石貼りでお掃除がしやすく、すっきりとした仕上がりです。
お墓手前は白御影石で仕上げでいます。奥行きの広い墓地で、お墓の手前までコンクリートが打ってありましたが、「お参りする場所を作ってほしい」というご希望で、白御影石を貼って仕上げました。お隣のお墓とも調和が取れて、高い段差を登らなくてもお参りができます。表面はバーナー仕上げで濡れても滑りにくいように配慮しました。
お客様は「いいがになった!」と喜ばれて、安心されたようでした。実は中学時代は同じバレーボール部に所属していて、私は補欠でしたが彼はレギュラーの花形選手でした。中学校を卒業して以来の本当に久しぶりの再会でしたが、優しい性格はそのままで、「よく覚えていてくれたなあ」ととても嬉しかったです。どんなお客様でも喜んでいただけるようにお手伝いしていますが、数十年ぶりに声をかけてくれた友人に「頼んでよかった」と思ってもらえるような仕事をしようと気を引き締めて取り組みました。これからも、何かお困りの時には気軽にご連絡いただけるとうれしいです。