小松市営墓地にて、古くからのお墓をカーサメモリアへ建て替え。インド産MU・カンボジア産AG614

石川県一円にてお墓のお仕事をさせていただいております、石のや石材の松上浩幸です。小松市営墓地にて、お墓の建て替え工事をお任せいただきましたので、ご紹介いたします。

小松市墓地は、小松市が管理する長い歴史のある墓地です。約6,000区画と広い墓所には、納骨堂や合葬墓もあります。詳しい場所はこちらでもご確認いただけます。

小松市営墓地(向本折) インド産MU・カンボジア産AG614

当社から車で5分ほどのところにある小松市営墓地にて、お墓の建て直しをお手伝いしました。ホームページを通じてお問い合わせがあり、「カーサメモリアが気になるので、見積もりをしてほしい」とご依頼いただきました。古くからのお墓で、代々たくさんのお墓を守られていたので、「ひとつにまとめてお参りしやすいようにしたい」ということでした。

Arata-ichi アラタ・イチ

デザイン墓石「カーサメモリア」は、専門のデザイナーさんが設計しているデザイン墓石です。石川県内では当社を含めて2社のみで取り扱っています。お客様が気に入られたのがこちらの「Arata-ichi アラタ・イチ」というデザインでした。当社の展示場で実物も展示している人気のデザインです。

こちらをもとに、サイズや仕様をご希望にあわせて図面を作成しました。サイズ感は敷地にあわせて変更できますが、墓地は間口が広かったので、威圧感が出てしまわないよう敷地に対して少し控えめな寸法にし、「ベンチを付けたい」というご希望があったので、ご指定の位置にバランスよく配置しました。

 

中央にカンボジア産の白御影石を配置し、そのほかはインド産のMUという黒御影石を組み合わせています。中央にご家名と家紋を彫り、右側は法名碑になっています。ベンチは右側に設置しました。

 

ご家名の場所に「南無阿弥陀仏」のお念仏を彫刻する案もありましたが、香炉を置くと下の方が見えなくなってしまうので、こちらにはご家名を彫ることをご提案しました。完成後にご覧いただいた際、「やっぱりこの形にしてよかった」と納得のお言葉をいただきました。

 

法名碑部分です。代々続くお家柄で、「全ての名前を彫りたい」とご希望でしたので、たくさんのお名前を彫刻できるデザインだったことも、アラタ・イチを気に入られた理由のひとつのようです。

 

香炉と花立です。香炉は笠が付いた香炉型が良いとご希望で、その手前には線香皿をご用意しました。宗派にもよりますが、小松周辺ではお線香は立ててお供えすることが多いです。こちらのお墓は香炉に黒御影石を使用したので、立てて供えることでお線香の灰が付いて汚れてしまわないように、手前にステンレス製の香皿を置くことをご提案して採用いただきました。

 

背面から見るとこのようになっています。中央に建立年月を彫刻しています。

 

歩く場所はすべり止め加工をした踏み石を配置しています。周りは洗い出しで仕上げました。玉砂利敷き、石貼りなど色々な選択肢がありますが、洗い出しはコンクリートと砂利を混ぜたものを施工する左官仕上げのひとつで、草が生えないこと、ほうきで掃いて掃除ができることがお手入れ上のメリットです。昔は住宅の土間や玄関でも見られましたが、味わいのある仕上がりで近年また少しずつ人気が出てきています。

 

物置き兼ベンチです。お手荷物やお供え物を仮置きしたり、腰掛けて休憩したりと色々な用途に使っていただけます。

 

完成したお墓をご覧になったお客様には、とても喜んでいただけました。この度はお墓の建て替えにあたり、当社にお声かけいただきましてありがとうございました。ご先祖様のお名前彫刻の原稿を作成する際には、「この方は何代目で…」と一人ひとりのことを丁寧に確認され、「先祖があるから今の私たちがある」と、ご先祖様をとても大切に思われていることには私も大変感銘を受けました。ご先祖様やご家族様のため、「とにかくいいお墓にしたい」と強いお気持ちで取り組まれた建て替えにあたって、当社にお声かけいただき本当にありがたい限りです。最後には「石のやさんに頼んでよかった!」ととても嬉しいお言葉もいただき、お手伝いがてきてよかったと嬉しく思っております。お参りされていてご不明な点、お困りのことなどございましたらまたいつでもご連絡ください。どうぞ末永くよろしくお願いいたします。